量子コンピューターって何?量子コンピューターで私たちの生活はどう変わるの?(その4)

仮想通貨でも何でもいいからとにかく不労所得が欲しい、吟遊詩人です。

さて、これまで3回にわたって解説してきた量子コンピューターに関する解説ですが、いよいよ今回でラストです。

これまでの回で、

  • 量子コンピューターと普通のコンピュータって何が違うの?
  • 量子コンピュータによって私たちの生活はどう変わるの?

に関しては大体理解していただけたのではないでしょうか。

今回は残る

  • なんで量子コンピュータができると仮想通貨の価格が下がるの?

の質問に答えていきたいと思います。

仮想通貨で全財産とかした人の顔が見たい~あびゃ~~~ 🤪

なんで量子コンピュータができると仮想通貨の価格が下がるの?

通貨の価値ってそもそも何?

今回仮想通貨の価値の話をしていくわけですが、そもそも通貨の価値って何でしょう?

みんなお金に価値があると思っているからいろんな物と換えてくれるわけですが、みんなお金の”何”にそんな価値があると思っているのでしょうか?(なんか小栗旬みたいなこと言いだしたな)

まさか「この硬貨に含まれる銅が欲しくて~」「この諭吉の絵がすごく好きで~」という理由でお金に価値を見出している人はいないでしょう。

日本の通貨である日本銀行券で言えば、金本位制で価値が担保されていました。

つまり、日本銀行が発行している日本銀行券という券を持っていれば、貴重な金属である金と交換してくれるというわけです。

しかし1988年に日本では金本位制が廃止されます。

金とは交換してくれなくなったのですが、それでも法的に 強制通用力が付与されている為、様々な物と交換することができます。

つまり、通貨を発行する”国”が通貨に価値を付与している訳です。

さて、この通貨の価値が下がる要因はいくつかあります。例えば、

  • 通貨が増えすぎる
  • 偽札が出回る
  • 国の信用が無くなる

といったことが挙げられます。

1つ目の「通貨が増えすぎる」に関しては、通貨と交換できる物(昔で言えば金)は有限であるのに対し、通貨は無制限に国が発行することができます(厳密にいえば紙とインクは有限ですが、交換する物に比べて桁違いにコストが低いです。例えば1万円札を1枚作るコストは約20円です。)

そのため、国が調子に乗って通貨を作りすぎると、物に対して通貨が余り過ぎている状態、いわゆるハイパーインフレーションになります。

ハイパーインフレーションの例として有名なのはジンバブエドルですかね。

ですので国はハイパーインフレにならないように、通貨の発行量を調節しています。

2つ目の「偽札が出回る」も1つ目と同じように、誰もが好き勝手に通貨を発行していたらハイパーインフレになってしまいます。

通貨は国でしか発行できないことに価値があるため、 偽札 の流通は由々しき事態です。

偽札の発行を防ぐために、現在の紙幣は様々な偽造対策が取られています。

3つ目の「国の信用が無くなる」に関しては、現在通貨は強制通用力が国によって担保されていることに価値があるため、国がちゃんと法律を守って、信用があることが重要になります。

もし、国が法律を守らず、あるいは法律をコロコロ変えて、通貨の強制通用力を反故にしたり、通貨を頻繁に変えたりする様では通貨の価値はなくなります。

これらのことを整理すると、これまでの通貨の価値としては、

  • 国という信用力のある主体がその価値を担保している
  • 増えすぎない
  • 偽造が困難である

といった要因が考えられます。

仮想通貨の価値って?

では次に仮想通貨の価値について考えましょう。

ここではビットコインを例として挙げます。

まず、普通の通貨の場合、発行するのは国でしたが、ビットコインの場合は発行するのは個人となります。

ビットコインの発行にはマイニングという行為によって行われます。

これは、個人がある計算をした場合に、その報酬としてビットコインを得るというものです。

その計算というのはビットコインの台帳管理です。

ビットコインのやり取りはすべてブロックチェーンと呼ばれる台帳に記録されるのですが、その台帳管理の計算の対価として ビットコインを得る ことができるわけです。

でも、通常の貨幣はハイパーインフレにならないように国が発行数を調節していたのに、ビットコインの場合みんなが勝手に発行しても大丈夫なんでしょうか?

ビットコインの発行数は2100万ビットコインとされています。また現在までに約85%程が発行されています。

ビットコイン発行数(出典:Zaif

ビットコインは有限の資源のため、ハイパーインフレになることはありません。

発行というより、文字通り採掘(マイニング)といったほうがしっくりくるかもしれません。

また、マイニングを行う採掘者(マイナー)全体が帳簿を付けることで、世界中がビットコインのやり取りを監視している状態となります。

このためビットコインの偽造や不正利用といったことは困難です。

まとめますと、仮想通貨(ビットコイン)の価値としては

  • 台帳管理をしている採掘者全体がその価値を担保している
  • 発行数が限られている希少な資源である
  • 世界中が取引を監視しているため、偽造や不正利用が困難である

といったことが挙げられます。

量子コンピュータによって仮想通貨の価値が下がる理由は?

さて、本題の量子コンピュータによって仮想通貨の価値が下がる理由ですが……正直よくわかりません。

まあ、考えられる脅威としては以下の3つだと思います。

  • 高速にマイニングされる
  • 帳簿が不正に書き換えられる
  • 財布から抜き取られる

順に見ていきましょう。

まず1つ目の「高速にマイニングされる」に関してですが、

先ほどマイニング(帳簿管理)によりビットコインが発行されると言いましたが、帳簿に書き込むためには計算を解かなければならない仕組みになっています。

もし 量子コンピュータ によってこの計算が高速で解かれるようになると、非常に高速にビットコインが採掘されるという事になります。

しかし、先ほど書いたように、そもそもビットコインの総量は2100万と決まっているため、それ以上多くのビットコインを採掘することはできません。

また、すでに85%のビットコインが採掘されているため、残り15%採掘されたとしても、(まあそれでもすごい時価総額ですが)影響はないと考えられます。

2つ目の「帳簿が不正に書き換えられる」に関してですが、

先ほど帳簿は ブロックチェーンと呼ばれる台帳に記録される と言いましたが、帳簿を不正に書き換えるためには本物の帳簿よりも長い帳簿を作る必要があります。

多数決による不正の防止

ブロックチェーンは取引履歴が記録されたブロックが一本の鎖のように繋がったものと考えることができるが、場合によっては分岐することもある。例えば、悪意ある攻撃者が過去のブロックを改竄した場合や、複数のマイナーが同時にブロックを追加した場合である。

こういった問題を、ビットコインは「最も長いブロックチェーンを信頼する」という原則で解決している。「長い」というのは単純にブロック数が多いという意味ではなく、そのチェーンを構成するのにかかった計算量が大きいという意味である。言い換えれば、計算量を単位とした多数決である。

攻撃者が過去の取引履歴を書き換えても、その履歴が信頼されるためには、そこから派生するチェーンが他のチェーンよりも長くならなければならない。しかし、チェーンを構成するためには大きな計算量が必要となる。採掘報酬目的のマイナーたちは常に最も長いチェーンにブロックを追加し続けているため、攻撃者は、その総計算能力を上回る計算資源を投じ、改竄したチェーンを伸ばしていかなければならない。つまり、単一の攻撃者がネットワーク全体の過半数の計算能力を保持していなければならない。ビットコインに参加するノードの数が十分大きければ、そのような計算資源を確保するのは困難である。ビットコインはこの考え方(プルーフ・オブ・ワーク)に基づいて堅牢性を担保している。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 :ビットコイン
ブロックチェーンの概念図。最良のチェーン(黒)は最も長い取引履歴を持つチェーンである。その他に、孤立したチェーン(紫)も存在する。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 :ビットコイン

量子コンピュータ が非常に高い計算力で改ざんしたチェーンを作成することは考えられるかもしれません。しかし量子コンピュータが得意な計算は因数分解など特定の問題に特化した限定的な物と考えられるため、 量子コンピュータ の計算量が ネットワーク全体の過半数の計算能力を上回るとは言い切れません。

3つ目の「財布から抜き取られる」に関してです。

ビットコインの財布とはアドレスの集合のことです。

ビットコインはアドレスに対応付けられて格納される。アドレスは公開鍵暗号ペアとして生成され、そのアドレスから送金する際には対応する秘密鍵が必要になる。

財布はアドレスの集合である。ビットコインのウォレットにはいくつか種類がある。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 :ビットコイン

公開鍵とか秘密鍵とか、前回のRSA暗号と同じような表現が出てきましたね。

RSA暗号と同じように、公開鍵から秘密鍵が計算された場合、不正に送金されるリスクがある事になると考えられます。

個人的にはこのリスクが一番高いんじゃないかと思います。

結論: 量子コンピュータができると仮想通貨の価格が下がるのは

不正に送金されるリスクがあるから~(多分)

まとめ

さて4回にわたって解説してきた「量子コンピューターって何?量子コンピューターで私たちの生活はどう変わるの?」ですが、どうでしたか?

ほんとはこんな長々と書くつもりはなかったし、ぶっちゃけ2回目の中間位から相当飽きてましたけど、まあ書ききれてよかったです(くぅ~疲)

まとめると

  • 量子コンピュータは量子ビットを使ってメッチャ早く因数分解できるよ
  • メッチャ早く因数分解できると、今の暗号方式が使えなくなるかもだよ
  • 仮想通貨も狙われるかもよ

です。

おわおわり

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